1707年の富士山の大噴火を扱った新田次郎原作の
前進座公演「怒る富士」の芝居をみた。

舞台最初が大噴火に逃げ惑う農民達のどどどという動き。
家が崩れ、田畑が流され、大惨事を現す。

まさに今の中国四川省の地震を想像させ、
神戸の防災センター見学で体験した怖さを思い出させる。
そこに、姉歯事件がかぶさる。

時の幕府は 生類憐みの令の綱吉の時代
大奥の再建や賄賂政治、人事問題で飢饉には目もくれない。
基金と称した大名からの金も、
大半を抜いてわずかな救援しかしない。

ついには被災地を 亡所 としてしまう。

代官 伊奈半左衛門(嵐圭史)と理解ある少数の役人が
米蔵をあけ、米を農民に放出する。

本人は結局切腹。

今の足柄山から富士の麓一帯の田園地帯だ。
300年前、3mの焼け砂でおおわれた台地を
農民達が飢えに苦しみながらも、田畑を復活させ、
こぶしの花が咲く村に生き返らせた。

「民、百姓を見捨ててはならぬ。民、百姓から見捨てられてはならぬ。」
と。代官役嵐圭史の言葉。

徳川幕府が260年も続いたのは
時々、こんな役人が現れ、政治を自浄したからだという。

中国地震の死亡者の数が日に日に膨れ上がる。
その数の周りにはどれほどの被災者がおり、被災地があるか。
これからは・・政府は・・

日本でもし首都圏の大地震が起きたら・・いや起きるはず。
その時は・・
姉歯事件で、建築基準法が変わり大変になったが
この一連の不正が明るみに出てなかったら・・・

多くを重ね想像させる演劇であった。

嵐広也、小林祥子 中村梅之助 など好演。
土曜まで国立劇場。

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