防災の9月、立て続けに台風が上陸し、地震も頻発、噴火さえ起こる今年。ここさいたま市は、海はなく、山もなく、大きく氾濫する川もなく、活断層はあるものの、災害からはいたって安全。かつて溢れた川や低地もほとんど整備されてはいる。

一つの台風で、死者30余名、けが人1000名、住宅被害5000棟、農産物の被害、数十億。繰り返される被災地の方々には、気の毒としかいいようがない。

住宅保証は出来ているだろうか。地震保険は全倒壊しなくては出ないし、掛けている人もあまりいないはず。水につかった家のリフォームや、建て替え代は、どうするのだろう。

被災用のローンや無利子のローンはあるだろうが、新たな借金が増えることは間違いなく、人生設計や、夢までが倒壊する人々も少なくないはず。10万や20万の見舞金では、元の生活に戻るはずもない。

家や家族が心配で外に出て亡くなった人達は、自己責任なのだろうか。
科学の発達した、経済豊かなこの国で、本当に防災は大丈夫なのだろうか。天災事変だから、この程度の被害の量はやむ得ないと思わなくてはならないのだろうか。もし、自分がそうだったら。

地方自治体や、気象庁の注意はテレビを通じてきこえてきたが、
国のレベルでは、何も聞こえてこなかった気がする。本当の有事とはこのことをさすのではないかと思う。