民法の改正が120年ぶりに、5月26日参議院で可決されました。中でもアパートなどの賃貸借契約には貸主も借主も、そして何よりも仲介業者の注意が必要です。改正では

【敷金の定義が明確になり・敷金の返還義務・原状回復費の負担割合が明文化】

■地域によって呼び名も金額も違う敷金(子供が関西で生活を始めた時や退去の時金額のやり取りにびっくりした記憶があります)は以下の内容に統一。

いかなる名義をもってするかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭

■原状回復と敷金返還 改正民法第621条

賃借人は賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない

ということは原状回復の負担割合は、
借主の負担割合:部屋を借りた後に生じた損傷の部分
貸主の負担割合:経年劣化、通常損耗の部分(普通の生活で生じた傷や汚れ))
■借主が普通に生活して生じた傷や汚れは貸主負担となるため、敷金からその復旧費を敷金から差し引けません。
■同時に、敷金返還といっても、借主の責めに帰する損傷がある場合は、原状に復する義務を借主は負います。
 
すでに判例や国交省のトラブルのガイドラインで示されていたものが、改正民法で明文化された形ですが、まだまだ貸主借主の認識に大きな違いが存在する現場も多いです。
 
又、今までは何もかもであった連帯保証人の負う範囲も課題として挙げられています。
 
今回の改正でトラブルの原因がかなり減ることが期待されています。
 
ネット社会、住まいの賃貸借契約のみならず、色々な約款や説明書も知らなかったでは済まされない時代となっています。