「人生には2種類の悲劇がある。
ひとつは金のない悲劇 もうひとつは金のある悲劇」

NHKの土曜ドラマ「ハゲタカ」が、佳境に入っている。

あのバブル後、国を挙げて不良債権処理に奔走し、
銀行の貸し渋りに何人もの自殺者をだした頃

救世主とばかりに、次々と金融機関の抱える不良債権とみなされた
企業や不動産を買いあさっていった、泣く子も黙る外資が闊歩していた。

そして、その時、私自身も不良債権処理の名の下に、
金融機関からの依頼で何件かの不動産売却に関与したことがあった。

中には会社社長の保証人になったばかりに、返済金の捻出のために、
自宅売却をせざる得なかった社員もいた。
そんなことが日常的に行われていた頃だった。

ドラマとはいえ、金融機関の内情の一端をそれなりに想像させてくれる。

おもちゃ会社の主導権争いに、外資とメインバンクの息詰まるような入札シーン。

記者に「安く買って高く売ろうとしている」と問われ
「金儲けをして何がいけないんですか。日本は資本主義の国でしょう!」
と目をむく姿は、去年の誰かの姿を彷彿とさせる。

当時は外資だったけど、それが遅れて日本人になっただけか。

不正を呑込む銀行に「自分に言い訳をしながら残りの人生をおくるのはいやだ」と
辞表をだした人間さえも、呑込もうとする外資。

いよいよ、「甘ちゃんのこの日本を買い叩こう」と、
外資代表ホライズンの鷲津と、三葉銀行をやめた芝野が、
これからどう火花を散らしていくのか。

特に演ずる大森南朋と柴田恭平がいい。

華麗なる一族」も同じく金融がらみのドラマだ。
「ハゲタカ」がほんの数年前のことなら、
更にさかのぼること40年ほど前の出来事をモデルにした山崎豊子の原作。

高度経済成長に向かう日本経済を背景に
金融再編と、鉄鋼業界の再編をめぐり
関西財閥一族の、閨閥を利用しながらの経済闘争が描かれる。

木村拓也、山本耕史 、北大路欣也 、鈴木京香、原田美恵子のテレビもいいが

1974年の山本薩夫監督の映画には、佐分利信、月丘夢路、京マチ子達の
重厚な雰囲気がうっすら思い出されてくる。

その頃の私は(何歳だっけ?)、何もわかっていなかったがパンフレットだけは残っている。

今でも別世界のことで、よくわからないが少しは想像ができそうだ。

おっと、住宅ローン金利の世界から、金融業界のドラマへの想像と
時間を費やしてしまった。

様々な内部事情を抱えながら、金融の一端の業務である
住宅ローン金利は、住宅金融公庫も廃止され
4月から確実に上がるとのことだ。


本サイト:(有)住ステーション浦和

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