独身OLのAさんが、賃貸の更新なのでこの際マンションを購入したいという。
何日もかけて、10箇所、予算に近い物件を見てもらい、
何度か購入申込みをしたが、最後のところで踏ん切りがつかない。
こんなにローン組んで大丈夫なのか?初めてのローン。
実際の計算では15%以下で、今の家賃より5000円も安くなるのだが・・・

だんだんと今の日常生活から抜け出すイメージがつかめなくなり、引越しやら買物やらの煩雑さが想像されてきて 今回はやめることに。たくさんのアドバイスもした。

端から観れば、月々の支払は減り、通勤は楽になり、建物が10年も新しく、設備は完璧・・・日当りも良好。答えは何処を見渡しても購入に◎。なのに・・・・
独身だからとは思いたくない。

聞けば、前回の購入探しのときはB業者の営業マンにしつこく付きまとわれ、
家に入り込み、まるで催眠術にかかったように契約寸前までなってしまったとの事。
同業者が・・・・きっとその会社では優秀な営業マンで通っているのだろう。

仲介業者の役割は、生活スタイルの変化をコンサルティングしながら、お客様に寄り添うこと。
たとえ答えはこれがベストとわかっていても、そこへの道のりは千差万別。
よくない道をとることだって本人には選択できる。

お客様も千差万別。お客様の気持ちの変化を、出来るだけ総合的に把握しつつ、
こちらからプライベートに踏み込まず
購入したいという意思に力添えをすることの難しさを、
改めてしみじみ復習。金額の多寡ではない。

帰り際、それでもいつかは購入したい意思を告げられた。
今度こそはこの人は踏み出せるだろう。その時の力添え者になれるだろうとも確信した。

今までどれほど多く人と接し、仲介をしたことか。
それでも、個々の人とは初めてのお付き合い。100人100色。これに時間が加わる。

森光子さんの「放浪記」の舞台。
1700回やっても、いつも初舞台で、でんぐり返しをしているといっていた。

そう、仲介業は全て、いつも初舞台なのだ。物件も人も。

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