不動産、とりわけ長年住み慣れた自宅を売却することは、なかなか決断に時間がかかります。

ここ数年、弊社では施設に入るために自宅を売却する方、又は入ってしまったので急いで売りたいとの親族からの問い合わせが増えています。

依頼する時期や連絡方法は色々ですが、売却を前提に当面の資金を納めて施設に入り、急いで売却活動になります。その後の手続きは可能な限り早く、簡略できる手続きは簡略し、施設の協力を得ながら段取り良く、わかりやすく簡潔に話を進める必要があります。

中でも重要なことは本人確認と時間の経過です。売却する意思が本当にあるか否か、一時的な気持ちではないことを、依頼を受ける段階で直接面談して媒介依頼書に署名捺印していただきます。説明への対応、署名する文字等でその時の状態を把握します。もちろん最後の決済時の所有権移転は司法書士が確認します。

その後販売活動にはいりますが、買客が見つかり契約ができても、最後の残金決済(所有権移転)までには1~2ヶ月、場合によっては3ヶ月以上かかるケースもあります。

多くは、道路と敷地との関係、近隣との境界等のトラブル、役所関係の手続きに時間を要します。これらの時間の経過とともに、本人の体調も変化してきます。もし事前に問題となりそうな項目を解決できていたなら、かなり短時間で事柄を進めることができます。

若い元気な頃夫婦で建てた戸建てや、一人で購入したマンションも、人間の体が老化すると同じように古くなります。しばらくはリフォームしたり最新設備に交換して過ごすことができますが、やがて掃除の回数は減り、食事も外部との応対も思うようにできなくなります。ヘルパーさんを頼りながら、施設や他の家族への依存を考えながらストレスを抱えていきます。「それが年齢を重ねるということで当り前ですよ」と多くの方々が教えてくれます。

もし、ご自身名義の自宅をもっているなら早めに地元の不動産会社に相談しましょう。手元にまとまったお金がなくても、資金の方向がつけばまずは落ち着いて準備することが考えられるものです。先に延ばせば伸ばすほど状態は悪化(身の回り・体調・判断力・そして自宅の価値等)していきます。更に本人の状態が悪くなったらやむを得ず次の段階を待つこともあります。

人生色々、住まい方も色々、これからも豊かに生活を続けられるように共に考えましょう。

いつでもお気軽にご相談ください。


さいたま市浦和区の不動産会社 有限会社住ステーション浦和